配管劣化診断

内視鏡調査

ファイバースコープ・ビデオスコープを使用して、肉眼では見ることが出来ない配管内部の様子を観察します。配管内の汚れや劣化・腐食状況、閉塞状況などの不具合箇所を確認するのに効果的な調査方法です。主に配管やダクトが調査対象になります。
モニターからの目視による状況確認ではありますが、当社ではサンプリング調査も行っていることから、サンプリング調査により培った配管用途・材質の閉塞度・腐食度判定のデータベース及び経験豊富な技術員により劣化状況を総合的に判断致します。
【最新機材のご紹介】
最新型のオリンパス製『IPLEX-RT』を排水管内専用として導入致しました。
4方向(130°)の湾曲機能を装備。優れた湾曲操作により検査対象物の奥までスコープ先端が的確に届きます。
遠方用、接近用と距離に合わせて最適なレンズをお選びいただけます。
従来品より約2倍もの照度の高い高出力LED光源を搭載し、クリアで鮮明な最高画質の画像を映し出します。
その他、多彩でハイスペックな機能を搭載しているため、付加価値の高い作業を可能にします。

  • 選定
  • ファイバースコープの挿入が可能な開口部(配管の場合は止水栓・掃除口など、ダクトの場合は吹出口など)を選定し、挿入します。

  • 観察
  • 内部状況を目視観察します。

    調査状況例

    • 調査状況(TVカメラ)
      調査状況(TVカメラ)
    • 調査状況(内視鏡)
      調査状況(内視鏡)
    • TVカメラ挿入状況
      TVカメラ挿入状況
  • 記録
  • 内部の状況を写真撮影により記録します。主な劣化の傾向としては、腐食による錆コブの発生や付着物による管内の閉塞などがあります。

    記録例

    • 管内状況(給水管)
      管内状況(給水管)
    • 管内状況①(排水管)
      管内状況①(排水管)
    • T管内状況(排水管)
      管内状況②(排水管)
調査結果

調査対象の設備について、内部の状態から劣化進行の度合いを判断し、配管やダクトなどの各系統あるいはシステム全体として、今後どのように維持保全もしくは更新していくかを総合的に判断します。

提出物

  • 診断結果(総合結果、各部位の個別結果表)
  • 内視鏡の記録写真
など

超音波肉厚測定調査

配管の外面に超音波肉厚測定器の探触子をあて残存肉厚を測定し、推定残存寿命や腐食の進行具合等を算出します。主に設備配管(SGP)や鋼製容器が調査対象となります。
※ライニング菅、コーティング菅及び塩ビ管など調査に不向きな材質がございますのでご了承ください。
※測定部位は直管部分が対象となります。(継手部・ネジ部などは測定対象といたしません。)
【最新機材のご紹介】
高機能・携帯型、超音波厚さ計のDMS Go+を導入致しました。
厚さ測定に必要な機能やレポート作成機能等を搭載。あらゆる厚さ測定に対応可能です。

DMS Go+DMS Go+
  • 下地処理
  • 配管表面の保温材や塗装などを撤去し、調査対象物を露出します。
    表面はワイヤブラシ、サンドペーパー等で平滑に仕上げます。

  • 測定
  • 調査状況例

    測定状況

    測定状況

    定められた測定点について、肉厚の計測をします。調査対象物外面に深触子を接触させ、配管内面に超音波を入射し、その往復時間から肉厚を測定します。
  • 解析
  • 調査状況例

    輪切図

    輪切図

    持ち帰ったデータの値と配管の経過年数の関係から計算値上における残存寿命を求めます。また、図形作成ソフトに測定値を入力し、調査した部位の断面図(輪切り方向、長手方向)のイメージを作成します。
調査結果

得られたデータから調査部位の劣化状況を判断し、系統ごとやシステムごとに今後どのように維持保全もしくは更新していくかを診断します。

提出物

  • 診断結果(総合結果、測定データ解析表、調査部位ごとの個別結果表)
  • 調査部位断面イメージ図
  • 調査状況写真
など

X線調査

工業用X線装置により透過撮影し、配管内面の腐食状況や異物の付着を調べる調査です。主に設備配管を対象とします。

  • 選定
  • 保温材やラッキングなどを撤去し、調査対象物を露出します。主にネジ加工により薄くなったネジ部を中心に腐食する傾向があるため、撮影はネジ部を中心に行います。

  • 撮影
  • 調査状況例

    調査状況

    調査状況

    表面を露出した配管の後ろにフィルムをセットして、前方からX線発生装置でX線を照射します。
    数分後にフィルムを取り外して、現地で現像することにより、状況を確認する事ができます。
  • 観察診断
  • 調査状況例

    X線フィルム

    X線フィルム

    撮影したフィルムをもとに配管内面の腐食状況や異物の付着状態を把握します。
調査結果

得られたデータから調査部位の劣化状況を判断し、系統ごとやシステムごとに今後どのように維持保全もしくは更新していくかを診断します。

提出物

  • 診断結果(総合結果、調査部位ごとの個別結果表)
  • 調査部位断面図
  • 調査状況写真
など

サンプリング調査

配管を切取り、試料として、縦に二分割し酸洗い除錆前後の管の状況を観察及び計測する調査で、設備配管全般(樹脂管を除く)が調査の対象となります。

  • 縦割り
  • 調査状況例

    縦割り状況

    縦割り状況

    配管の外面を観察し、写真に記録します。次にバンドソーを使用して内部の錆コブや付着物が落ちないように注意しながら、配管を縦に二分割して内面の状況を写真に記録します。
  • 除錆
  • 調査状況例

    除錆状況

    除錆状況

    縦割りした片側を塩酸で酸洗いし、除錆します。酸洗い後の状況を目視観察するとともに、写真撮影により記録します。
  • 計測
  • 調査状況例

    計測状況

    計測状況

    酸洗い後の除錆した配管の腐食による減肉部分を、計測器(デジマチックポイントマイクロメーター)を用いて測定します。
    ただし、ライニング管の測定は行いません。
  • 解析
  • 調査状況例

    サンプリング配管写真

    サンプリング配管写真

    直管部に関しては測定値から計算値上の推定残存寿命を求めます。ネジ部や継手部については測定を行うことは可能ですが、原管肉厚が定まっていないため、解析を行うことはできません。
調査結果

観察状況及び計測値から劣化進行の度合いを判断し、各系統あるいはシステム全体として今後の維持保全もしくは更新計画を判断します。

提出物

  • 診断結果(各系統の総合結果、調査部位ごとの個別結果表)
  • 測定データ解析表
  • 配管の残肉厚測定値
  • 記録写真
など
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